名に恥じぬよう….

2018.03.07

我が町内、蓮乗寺様の集会所炊事棟葺き替え工事が始まりました。まず一昨年の山門の軽い修繕から、ダンプが引っ掛けて破損した筋塀の瓦の修繕、そして今回の葺き替え工事と、関係者の皆様お声がけいただいた事に感謝です。

小間返し隙間野地板の為、杉皮をはぐると土埃が否応無く天井裏に落ちます。人が入れる程の板を外して、シッカリ掃除機、ホウキで掃除します。

乾式工法用に、丈夫な新しい下地を構造用合板で造っていきます。

防水シートが敷けたら、瓦を葺く前の頑丈な下地の下準備が完了です。

瓦をステンレス製の釘やビスで留めつける、桟木には防腐剤(色が緑色に染色)が注入されています。

狭い所や、やり難い箇所もジックリ腰を降ろして、真剣勝負で施工です。焼物の日本瓦は、プレス製品と違い若干のクセが出る為、擦り合わせたり、薄く斫ったりしピッタリ馴染ませ収めるのが真骨頂、周りには立派な山門や、鐘楼などなど、名前に恥じぬように、文字通り「無」の境地です!

道路面の平葺き完了。近年主流の四角いヤツとは違い、速さスピードは無関係の世界。

そういえば、17年前に兄弟弟子ら4人で一級技能士試験を受けた時、まだ30歳丁度で、手間受け仕事オンリーの早さが1番と勘違いしてた時分「誰が一番早く仕上げられるか!」で、本番を競いましたが、私は全体3番手でフィニッシュ、トップで仕上げた職人が検査員の先生方に「それが100%の仕事か?もっと、玉ツボを擦り合わせるとか?やる事があるだろう?」と窘められてました。

あの時から考え方が変わっていきましたね。損得関係無しで、良いものを使い良い仕事が出来るように明日からも勉強です!

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