2月も残りわずかですが、引き続き山陰地方の震災復興のお手伝いをしております。地元滋賀に帰るのは1週間〜2週間に一度帰ります。普段LINEグループで家族会話をしていますが、どうしても子供の顔が見たくて帰ってしまいます。
さてさて、最近は日本瓦棟積み工法の被災家屋の復旧も手がけておりますが、中々貴重な場面に出会う事が出来たので、ブログにアップさせていただきます。


現場は築10年ほどの家屋、失礼ながらこんな田舎に全瓦連の組合、支部などあるの?と思いますが、、10年前の施工に今を最先端で行く、ガイドライン耐震工法にほぼ準ずる施工がされておりました。

しかし、棟は3段丸ごと横にズラされたように、本来あるべき位置から綺麗に脱落していました。




何故なのか? 機械を組み立て、しばらくはぐり(解体)をせず、棟の端から端までジックリ観察します。



ガイドライン工法で施工しているにもかかわらず、棟の部分崩落している原因が判りました!

写真上は一番酷い棟の右端部、直下の平瓦の半端瓦(屋根の頂上でカットした瓦)をドリルで穴を開けビスもしくはステン釘で下地材にシッカリ固定されていない為、地震発生時の真下からの突き上げ運動で、バウンドするように浮き上がったカット瓦が、棟ごと持ち上げ崩落させていました。

写真下の同じく棟の左端部の方は、何故か部分的にグラインダーで裏から穴を開け、釘を下地材に打ち付けてありました。写真のようにこの部分はシッカリと土台の湿式材が瓦に固着して、棟の崩落は認められませんでした。

結論=桟葺き引っ掛け釘打ち工法の落とし穴、葺どめ部分や、隅際のカット瓦は面倒でも、必ず市販の陶磁器用のドリル刃で穴を開け、留め付けをしないと、全瓦連の標準工法ガイドライン耐震工法も意味を成さないと、実際の地震現場で学習出来ました!


シッカリと半端瓦に穴を開け下地材にステンレス釘で固定し、最終脳天からビス固定する強力棟金具を棟芯に設置していきます。


強力棟金具に防腐人工木を這わせていきます。



山陰地方や日本海側の地域は、このように3段棟でも3段目まで1枚ノシを使用し、胴を広くとる施工方法が多いです。こちらの地方のやり方で既存通りに復旧して欲しいとのご要望でした。

最後は脳天からビスを留め付け、シッカリした強力棟の出来上がりです。

50年先にもその姿を保っているよう、この地に再び来れる遠い、いつの日かを楽しみにしています。

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